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千葉のレポート

光琳を慕う−中村芳中 (千葉市美術館)

2014-04-09

光琳を慕う−中村芳中展が千葉市美術館で開催されています。

中村芳中の作品がこれだけのまとまって紹介される展示は初めてということで、芳中の紹介を。
中村芳中(?〜1819)は江戸時代後期に大坂を中心に活動した画家であり、最初は文人画風の山水や「指頭画(しとうが)」という、筆以外のものを利用して描く画家として名を馳せ、その腕を披露しては人々の眼を楽しませていました。
その後、「琳派」を代表する尾形光琳の画に傾倒し、「たらし込み」という、墨に、金泥、緑青、群青をたらして、にじみやぼかしを利用した技法の作品を描くようになります。
また、まるく描かれた白梅や、ほのぼのとした愛らしい表情の人物、おもわず微笑んでしまうようなかわいらしい動物の絵など、現在の「ゆるかわ」と称してもいいような作品もあります。

「これを機会に適度な力の抜け感のある芳中の作品に触れてみてはいかがでしょうか。今後ブレイクの予感も。」と美術館の方に伺いました。

実際に鑑賞してみると、
「白梅図」や「扇面貼交屏風」などは、たらし込みの色の美しさを楽しめます。
「光琳画譜」のまるくてかわいい仔犬を見ると「あ、この画知ってる」と思いだす方も多いのではないでしょうか。
口をぽかんと開けているのがとてもかわいい「鹿図」や、画を観た瞬間、思わず微笑んでしまった「托鉢図」など、この季節、ほわっとしながらのんびり鑑賞できてしまう作品が多く、おすすめです。そして、展示作品のそれぞれの説明書きにも注目してみてください。とてもわかりやすくなじみやすい、中には、「ふふっ」と笑ってしまう説明書きもあります。

今回の展示は4月21日に展示替えが行われますので、前半と後半では展示作品が異なります。216点の展示が予定されていて、前半、後半、共通してみられる作品は22点、前半、後半とも必ず130点はみられるそうです。

「リピーター割引」(本展チケット(有料)半券のご提示で、2回目以降の観覧料が半額になります。)を使って、ぜひ2回観覧するのをおすすめします。



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