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ちばの人間探訪

「ジプシーが生んだ情熱と官能のフラメンコ」

(左画像)
 スタジオエスパーニャ 代表 Rosa・高杉さん

フラメンコといえば「踊り」のイメージが強いが、実際には独特のギターの調べと心を揺り動かすような歌、そしてあらゆる感情を表現する踊りが合わさった芸術を指すそうだ。今回、練習風景を見学して、まずその熱い雰囲気に圧倒された。
フラメンコダンサーであり、スタジオエスパーニャの代表でもあるRosa・高杉さんは、長年に渡りピアノの先生していたと言う。その彼女が、ある日フラメンコに出会い、そしてフラメンコに魅了された。日本にフラメンコが入るきっかけを作ったとも言われている、スペイン舞踊界の大御所ヴィクトール・宮代先生やミカエラ・スミ先生に師事。スタジオエスパーニャの特別顧問でもある両先生は、ちょうど私がスタジオに伺ったときもいらっしゃり、Rosa・高杉さんと共に踊る姿は、思わず一緒に踊りたくなるほど心を弾ませてくれるものだった。

誰の真似でもなく、自分らしさを表現し続ける自然体の彼女はとても輝いている。そんな彼女にフラメンコの醍醐味を伺ってみたところ、静と動の動きの中で自分の気持ちや感情を出すことにあるという。踊りの中で自分の内なる喜びも悲しみも、そのすべてを発散しているせいか、彼女は裏表がなくとてもさばさばしていて、その上、優しくてあったかい人柄である。背筋を伸ばし、胸をはり、ほとばしる汗とともに、自分自身を表現するフラメンコは、自分自身を知り、見つめ、磨くことそのものなのかもしれない。同時に、心身をいつまでも若く美しく維持する秘訣にもなり、人生そのものを楽しくハリのあるものにしていくのだろう。よく知られている情熱的で陽気な曲だけでなく悲しみや哀愁に包まれた曲など音楽、踊りともバラエティーに富んでいることや、それぞれの年齢に合った無理のない踊り方ができるのも魅力のひとつだ。彼女の踊りを見て、彼女と話しているうちに、ピアノを教えることからフラメンコ1本に転向した理由を垣間見た気がした。

9月18日には、若葉文化ホールで和太鼓&津軽三味線とのコラボを見せてくれる。日本の伝統芸術とスペインの熱い踊りとが、どのような形でコラボレートするのか、想像するだけでもわくわくしてしまう。一見、奇想天外な発想だが、フラメンコの踊りそのものが自分を自由に表現することができるものという意味では、既成にこだわらないスタイルこそフラメンコらしいと言えるのかもしれない。年齢や体型、性別に関係なく誰でも楽しめるフラメンコ、自分にしか踊れないオンリーワンの踊り・・・今回の出会いを通して、わたしもフラメンコを始めてみたくなった。



*DATA*

千葉市若葉区千城台東2-28-5 TEL 043-236-1183
HPURL:http://www.mypl.jp/mypl/shop/index.php?shop=25293&skin=11004


(2006年4月)


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